RESEARCH CONTENTS

研究内容

分子生理・動態部門

目的・内容

糖鎖の機能、動態を
細胞・分子レベルで解き明かす

分子生理・動態部門の目的は、細胞・分子レベルでの糖鎖の集合状態、局在状態、およびそれらの状態を司る仕組み、また糖鎖と他の生体分子との共局在や相互作用の原理を解明することです。またそれらを制御する化合物や手法の開発も目指します。

細胞内の糖鎖の生合成過程、局在、他の生体分子との会合を生化学、遺伝学、構造生物学などにより明らかにし、複雑な糖鎖機能の全容を解明します。また超分子科学により糖鎖の集合体を人工合成したり、ケミカルバイオロジーや人工遺伝子の手法によって糖鎖制御する術や方法を開発します。

研究例

糖鎖の欠損は血管の異常を引き起こす

細胞外O-GlcNAcと呼ばれる糖鎖が、個体の発生や器官形成などに重要なNOTCHタンパク質の機能を調節しており、細胞外O-GlcNAcの機能不全が血管のバリア機能の低下を引き起こすことなど、新たな糖鎖機能を明らかにしています。
(Sawaguchi et al., eLife, 2017, e24419)。

疾患関連糖鎖ポリシアル酸の構造と機能の解析

ポリシアル酸はシアル酸が8-400残基結合した脳に偏在する酸性多糖であり、通常の質量分析などの方法で検出することは困難な糖鎖です。
神経の発生や記憶、行動に関与するこの糖鎖の構造や機能解析を通して、ポリシアル酸が統合失調症などの精神疾患やがんの悪性形質の獲得にも関わっていることを明らかにしてきています。
(Sato et al. Mol Aspects Med. 2021 79, など)

所属研究者

佐藤 ちひろChihiro Sato

センター長分子生理・動態部門

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専門
ポリシアル酸、シアル酸、分子間相互作用、酸性多糖、疾患、精神疾患、がん
研究内容
糖鎖は全ての生物の細胞表面を覆い、細胞内外の情報交換を媒介して細胞の恒常性を維持しています。一方、その構造破綻は様々な異常や疾患(精神疾患やがんなど)を惹起します。私はこの糖鎖の分子、細胞、組織、個体レベルでの役割の理解と制御を通じて、よりよい健康、環境、食の実現を目指す医薬農・融合研究を行っています。特に、発生や疾患に関わる酸性多糖、ポリシアル酸の構造と機能に関する基盤的な研究に加えて、プローブの開発などの応用研究も展開することで、進化から疾患まで幅広い視野の研究を目指しています。

岡島 徹也Tetsuya Okajima

部門長分子生理・動態部門

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専門
O-GlcNAc, 質量分析、疾患
研究内容
私の研究室ではこれまでに、腫瘍性疾患と神経変性疾患に関連するNotch受容体とNotchシグナルに着目し、新しい糖鎖修飾の同定と機能解明に成功した。そこで、糖鎖機能を掘り下げて理解するとともに、糖鎖機能に基づく新しい治療戦略を構築する。また、質量分析技術の向上とともに飛躍的に進化した糖ペプチドの分析法を利用して、糖タンパク質の新たな糖鎖機能を解明し、それを利用した医学・創薬研究を進める。

阿部 洋Hiroshi Abe

分子生理・動態部門

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専門
medicinal chemistry, nucleic acid chemistry, mRNA, DNA, biotechnology
研究内容
私たちは、核酸化学を基盤として創薬・バイオテクノロジー技術の開発を行っています。これまでに世界で初めてのmRNAの完全化学合成を達成しています。この技術を用いて、高活性なmRNAワクチンを開発しています。また、糖機能を用いることで組織特異的なデリバリー技術の開発も行っています。ゲノムサイズのDNA合成技術の開発を進めており、物質生産などにつながる有用微生物の合成生物学的な研究を展開している。

荻 朋男Tomoo Ogi

分子生理・動態部門

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専門
疾患ゲノム解析、ゲノムの不安定化
研究内容
次世代ゲノム解析や次世代トランスクリプトーム解析などの最先端の研究手法を用いて、病気の原因となる新しい疾患責任遺伝子変異を同定し、それらの分子機能解析や、疾患モデルマウスを用いた病態解明研究を行っている。

内橋 貴之Takayuki Uchihashi

分子生理・動態部門

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専門
高速原子間力顕微鏡、一分子計測、ダイナミクス、タンパク質
研究内容
高速原子間力顕微鏡を基盤技術として、一分子の動態計測の技術開発を行うとともに、一分子動態イメージングによるタンパク質の機能発現機構の物理的理解を目指している。

大嶋 篤典Atsunori Oshima

分子生理・動態部門

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専門
構造生物学、膜タンパク質、クライオ電子顕微鏡、細胞間コミュニケーション、膜脂質
研究内容
細胞膜を介したシグナル伝達の理解を目的として、主に膜タンパク質を対象とした構造研究を行っている。具体的にはギャップ結合チャネルを含むチャネルの開閉機構や、ポンプ、GPCRに対するリガンドや化合物の結合認識機構の解明を目指している。クライオ電子顕微鏡を用いた高分解能構造解析を行うため、試料調製法の技術開発と最適化に注力している。脂質ナノディスクなど膜脂質中に膜タンパク質を再構成する手法を積極的に導入して構造解析を行っている。

松林 嘉克Yoshikatsu Matsubayashi

分子生理・動態部門

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専門
シロイヌナズナ、O-結合型糖鎖、アラビノース、アラビノガラクタンプロテイン
研究内容
タンパク質の糖鎖修飾にはN-結合型とO-結合型とが知られているが、N-結合型は基本的な生合成のしくみが動植物間で類似している。一方、O-結合型糖鎖は最初に付加される糖とアミノ酸の組み合わせが動植物間で大きく異なり、植物ではヒドロキシプロリン(Hyp)にアラビノースやガラクトースが付加する例が数多く知られている。我々は,Hyp O-アラビノシル化やHyp O-ガラクトシル化に関わる糖転移酵素の発見を端緒として、これら酵素群の欠損株の表現型解析から、植物におけるO-結合型糖鎖の様々な生理機能を探っている。

古川 潤一Jun-ichi Furukawa

分子生理・動態部門

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専門
グライコミクス、糖タンパク質、スフィンゴ糖脂質、グリコサミノグリカン、遊離オリゴ糖、SALSA法
研究内容
細胞表層は様々な糖鎖で覆われており、この糖鎖は細胞の状態や環境の変化に伴い構造や発現量が劇的に変化することが知られているが、糖タンパク質や糖脂質などの複合糖質糖鎖、へパラン硫酸やコンドロイチン硫酸などのグリコサミノグリカン、遊離オリゴ糖など多様なクラスの糖鎖が存在している。これら複合糖質の包括的な糖鎖解析技を開発をし血液、細胞そして組織などの総合グライコミクス研究を行なっている。

坂元 一真Kazuma Sakamoto

分子生理・動態部門

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専門
神経軸索再生、神経変性疾患、リソソーム
研究内容
 糖鎖が惹起する神経病理を分子レベルで解明したい。特に糖鎖とその欠損が起こす神経細胞の形態異常に興味がある。また、研究成果を神経軸索の再生や神経変性疾患の克服につなげたい。

柴田 貴広Takahiro Shibata

分子生理・動態部門

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専門
酸化ストレス、翻訳後修飾、食品成分、細胞外小胞、生理活性脂質
研究内容
生活習慣病の予防を目指して、食品成分の機能性発現機構の解析を行っている。また、酸化ストレスに起因するタンパク質翻訳後修飾や細胞外小胞を基軸とする疾患マーカーの探索を行っている。

中川 優Yu Nakagawa

分子生理・動態部門

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専門
天然物,糖認識,抗生物質,分子設計,相互作用解析
研究内容
私たちは、生物学的あるいは病理学的に重要な糖鎖に結合する天然由来の低分子化合物(天然物)を研究対象として、天然物が糖鎖と結合する分子メカニズムの解析を行なっています。さらに、その知見に基づいて天然物を有機化学的に構造修飾することにより、糖鎖研究に利用できるツール分子や糖鎖を標的とする創薬リードを開発しています。

近藤 祐史Yuji Kondo

分子生理・動態部門

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専門
Tissue expression profiling of glycosyltransferases, Reverse genetics, Click-chemistry, single cell RNA analysis, super resolution microscope
研究内容
By using advanced technologies, I try to establish a system that allows us to analyze endogenous glycan structures and functions on particular proteins at single cell level.

羽根 正弥Masaya Hane

分子生理・動態部門

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専門
ポリシアル酸、シアル酸、分子間相互作用、抗糖鎖抗体
研究内容
進化から疾患まで幅広い視野の研究を目指し、ポリシアル酸の構造と機能に関する基盤的な研究、疾患との関わり、そしてプローブの開発などの応用研究を展開しています。

郷 詩織Shiori Go

分子生理・動態部門

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専門
糖脂質、Glycoproteomics、細胞内輸送
研究内容
細胞膜構成成分の一種であるスフィンゴ糖脂質と神経変性疾患発症のメカニズムに着目し、神経変性疾患における糖脂質代謝、輸送機構へ影響に加え、糖脂質組成の変化による細胞膜タンパク質への動態変化に注目し解析を行っている。近年は特に、筋委縮性側索硬化症(ALS)の発症機構の解明に向け、近年新たにリスク因子として同定された未知糖転移酵素、Glycosyltransferase 8 domain containing 1(GLT8D1)に注目し、酵素機能の同定および神経細胞に及ぼす影響の解明目指している。

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