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この研究所について

「ヒューマングライコームプロジェクト」
をオールジャパン体制で推進

ヒューマングライコ―ムプロジェクト(Human Glycome Atlas Project)が
文部科学省「大規模学術フロンティア促進事業」として始動しました。
東海国立大学機構 糖鎖生命コア研究所はオールジャパン体制でヒューマングライコ―ムプロジェクトを推進します。

「ヒューマングライコームプロジェクト」の意義

生命科学全体を考えたとき、3大生命鎖の一つである糖鎖(糖の鎖)の情報が、ゲノム(ヌクレオチドの鎖)やタンパク質(アミノ酸の鎖)に比して圧倒的に少ないことが生命を解く力を極めて限定的にしていました。ヒトを作る37兆個の細胞は、例外なくその表面を糖鎖の森で覆われています。細胞がウイルスなどの外来物と出会うときも、細胞同士が出会うときも、その最前線には糖鎖があります。事実、インフルエンザの治療薬タミフルは糖鎖を標的に作られた薬であり、Covid-19の感染にも糖鎖は深くかかわります。さらにABO型の血液型は糖鎖によって決まっています。また、がんマーカーの多くが糖鎖です。

このような、糖鎖の生命活動への重要な寄与は分かってきたものの、これらは例外的な事例であり、実は、圧倒的に少ない情報量のために我々は糖鎖をほとんど知らないのが現状です。これまで、多くの研究者は糖鎖を避けて生命を理解しようとしてきた現状があります。糖鎖構造の複雑性、多様性が、この問題の最大のボトルネックでしたが、今やそれを解決するだけの技術的基盤が整おうとする時代に突入しました。

しかも、日本はこれまで常に世界の糖鎖研究をリードしてきました。実は糖鎖関連遺伝子の6割は日本人によって同定、解析されたものであり、現在使用されている多くの糖鎖解析技術は日本発のものです。

以上の背景から、日本がけん引し、生命科学の革新をもたらすプロジェクトとして「ヒューマングライコームプロジェクト」を提案します。
ヒト全糖鎖の構造を取得し、糖鎖の情報をゲノム、タンパク質並みに底上げすることが、本プロジェクトのミッションです。

このプロジェクトによって、いわば生命科学で欠けていた最後のピースともいえる「糖鎖」を埋めることができます。加えて、糖鎖情報を自在に活用し、新しい生命科学を展開することが可能になります。

ヒューマングライコームプロジェクト

ヒューマングライコ―ムプロジェクトは、ヒトの糖鎖に関する膨大な量の情報を読み解き、その情報を活用できる基盤を構築する世界初の試みです。
プロジェクトでは、

  • ヒトに存在する糖鎖の全構造情報の取得(ヒト糖鎖精密基盤地図)
  • 糖鎖と各種疾病等との関係性の解析(ヒト疾患関連糖鎖カタログ)
  • 糖鎖が作られる仕組みの解明(糖鎖生合成アトラス)
  • 上記情報を集約した糖鎖のナレッジベースの構築(ナレッジベース“TOHSA”の構築)

を行います。このような糖鎖の情報の基盤を確立し、生命科学の革新的発展に寄与します

生命科学の飛躍的発展へ
 Human Glycome Atlas Project(HGA)ヒューマングライコームプロジェクト

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