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中川優准教授らの研究グループの研究成果が“Bioorganic & Medicinal Chemistry”に掲載されました

新型コロナウイルスの感染を抑制する天然物質を特定 ~多様な変異株に有効な革新的抗ウイルス薬の開発に期待~

名古屋大学糖鎖生命コア研究所※の中川 優 准教授、長崎大学高度感染症研究センターの安田 二朗 教授、木下 貴明 助教、櫻井 康晃 助教、広島大学の相田 美砂子 特命教授、赤瀬 大 助教、富山県立大学の五十嵐 康弘 教授、大阪大学大学院理学研究科の伊藤 幸成 特任教授らの研究グループは、放線菌注2)が生産する天然物・プラディミシンAが新型コロナウイルスの表面に存在する「糖鎖」に結合してその感染を抑制することを新たに発見しました。近年、新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) の表面には多数の糖鎖が付加されていることが明らかにされています。本研究では、SARS-CoV-2が有する糖鎖にマンノースが多数含まれていることに着目し、マンノース結合活性を有するプラディミシンAがSARS-CoV-2の糖鎖に結合して細胞レベルでウイルス感染を抑制することを見出しました。さらに、プラディミシンAとウイルス糖鎖との結合メカニズムの概要も明らかにしました。糖鎖構造はウイルスの変異によって変化しにくいことから、これらの知見を基にして様々な変異株に有効な革新的抗SARS-CoV-2薬が開発されることが期待されます。

‐糖鎖に結合するPradimiinAが新型コロナウイルスの感染を抑制‐

雑誌名:Bioorganic & Medicinal Chemistry

論文タイトル:Molecular Basis of N-Glycan Recognition by Pradimicin A and Its Potential as a SARS-CoV-2 Entry Inhibitor

著者:Yu Nakagawa, Masato Fujii, Nanaka Ito, Makoto Ojika, Dai Akase, Misako Aida, Takaaki Kinoshita, Yasuteru Sakurai, Jiro Yasuda, Yasuhiro Igarashi, Yukishige Ito

DOI: 10.1016/j.bmc.2024.117732

URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0968089624001469 

新型コロナウイルスの感染を抑制する天然物質を特定 ~多様な変異株に有効な革新的抗ウイルス薬の開発に期待~

 

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