遺伝性脳小血管病を促す変異タンパク質蓄積の機構解明
~NOTCH3 CADASIL変異型タンパク質は糖鎖修飾によって蓄積する~
千葉大学大学院薬学研究院の伊藤素行教授と鈴木翔大日本学術振興会特別研究員PD(受入機関:千葉大学)、静岡県立大学大学院薬学研究院の竹内英之教授、名古屋大学糖鎖生命コア研究所の塚本庸平日本学術振興会特別研究員PD(受入機関:名古屋大学)と岡島徹也教授らの研究チームは、遺伝性脳小血管病CADASILの原因として知られるNOTCH3変異型タンパク質の蓄積に、糖鎖修飾酵素Radical fringe(RFNG)が寄与することを世界に先駆けて発見しました。この結果によって、糖鎖修飾を介した新たな病態機構の解明が進み、CADASILの有効な治療法の確立につながることが期待されます。
本研究成果は2024年9月18日に国際学術誌The Journal of Biological Chemistryで公開されました。
(詳細はこちら)https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2024/10/-notch3-cadasil.html
【論文情報】
論文タイトル:The N-acetylglucosaminyltransferase Radical Fringe contributes to defects in JAG1- dependent turnover and signaling of NOTCH3 CADASIL mutants
著者:Shodai Suzuki, Taiki Mashiko, Yohei Tsukamoto, Miyu Oya, Yuki Kotani, Saki Okawara, Takemi Matsumoto, Yuki Mizue, Hideyuki Takeuchi, Tetsuya Okajima, Motoyuki Itoh
雑誌名:The Journal of Biological Chemistry
DOI:10.1016/j.jbc.2024.107787