【研究成果のポイント】
- 白血球の40%から70%を占める好中球は、成熟過程で殺菌性糖タンパク質を産生して細胞内に貯蔵し、微生物の侵入時に殺菌性糖タンパク質を使って攻撃して外敵から防御するという自然免疫に関わっている。
- 好中球の成熟過程で糖タンパク質は産生されるがその糖鎖構造は不明でしたが、本研究の結果、微生物と戦うためと考えられるが非常に珍しい糖鎖構造であることがわかった。
- この発見は、貴重なリソースとして、細胞内応答の起源に関する生物学的役割の理解に役立ち、正常人や白血病の患者等における免疫応答の理解に貢献する。
本研究の成果は、Proceedings of the National Academy of Sciences誌に2023年8月28日に掲載されました。
本研究の成果の英語によるNews Release: https://www.eurekalert.org/news-releases/1003370
【論文情報】
雑誌名:Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)
タイトル:Glycoproteome remodeling and organelle-specific N-glycosylation accompany neutrophil granulopoiesis
DOI番号: 10.1073/pnas.230386712
論文公開URL: https://www.pnas.org/doi/suppl/10.1073/pnas.2303867120